2014年10月29日水曜日

OmegaT の用語集を Excel で管理する

先日(2014/10/20付け)OmegaT 3.1.7 がリリースされました。
このリリースで、用語集ファイルのエンコーディングが UTF-16LE に対応しました。
これだけ聞いても何のことか伝わりづらいと思いますが、言い換えると、用語集を Excel で直接管理できるようになった、ということです。

OmegaT が利用する用語集ファイルは、これまでエンコーディングが UTF-8 に限定されていました。しかし Excel 表をテキスト形式に出力すると、そのエンコーディングは CSV なら OEM(ASCII/SJIS)、ユニコードテキストだと UTF-16LE になります。したがって、これを OmegaT で利用するには、何らかの外部ツールを使って UTF-8 に変換する必要がありました。今回のリリースで、その手間が不要になったのです。

まず Excel で OmegaT 用の用語集ファイルを作成する方法を見ていきましょう。

次のようなプロジェクトがあるとします。



このプロジェクト用の用語集を Excel で作成してみます。

Excel を起動して新規ワークブックを開き、A 列に原文の用語を、B 列にその意味を入力します。
最も単純な形式は、この 2 列だけで成立します。


では、この新規ワークブックをファイルに保存しましょう。

用語集フォルダーの場所は、OmegaT の [プロジェクト]-[プロジェクト設定] から確認できます。
書き込み可能な用語集ファイルにしたい場合は、ファイル名も設定に合わせるようにします。
ここで重要なのは、[名前を付けて保存] ダイアログの [ファイルの種類] 欄から「Unicode テキスト (*.txt)」を選ぶ点です。



保存する際に、下図のような確認ダイアログが表示されますので、「はい」を選んで保存します。



OmegaT は用語集の更新をリアルタイムで監視していますので、特に何もしなくても、原文に含まれる用語が即座に表示されます。



この時点で、Excel はまだ開いたままです。

では、新しい用語を Excel 上で追加してみましょう。

今度は、C 列にコメントを入力して、上書き保存します。



保存したとたんに、OmegaT の用語集ウィンドウが更新されます。



OmegaT 自体にも用語集に新しい用語を追加するコマンドは存在しますが、Excel の方が使い慣れているとか、あるいは以前から Excel で管理されている表があってそれを流用したい場合など、Excel と直接連携できると何かと便利な局面もあると思います。そういうニーズをお持ちの方は、OmegaT 3.1.7 を使うと幸せになれそうです。

逆に、上記で作成したような用語集ファイルがすでに存在していて、それを Excel で閲覧/編集したい場合は、ファイルを Excel にドラッグ&ドロップするだけで、開きます。
Excel の [ファイル] メニューからでも開けますが、ウィザードが起動してやや面倒になるので、ドラッグ&ドロップする方が簡単でしょう。

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